
災害が起きた時の対応や復旧の進め方などをまとめた地域防災計画で、性的マイノリティーに言及する自治体が増えている。朝日新聞が9月までに調べたところ、47都道府県・20指定市の計67自治体のうち7割にあたる47自治体が言及していた。一方、防災計画を作る防災会議の委員に当事者らが入っているのは、1割以下の5自治体にとどまっている。
災害時、性的マイノリティーは風呂などの利用や、仮設住宅への入居などで困難に直面することが多い。本人の了解を得ずに性自認や性的指向を他人に暴露する「アウティング」も懸念されている。
調査は9月までに、各自治体担当者に電話で実施。①防災会議の委員に性的マイノリティーや支援団体、有識者が入っているか②防災計画で性的マイノリティーに言及しているか――の2点を尋ねた。
2017年以降増加
防災計画では、2014年に岡山市が性的マイノリティーへの対応に言及。東京都渋谷区などでのパートナーシップ条例の制定(15年)など、性的マイノリティーへの関心が高まる中、17年以降増え始め、21年は13自治体、22年は9自治体が明記した。
堺市では、18年に防災計画を修正し、避難所で「本人確認において戸籍名だけでなく通称名でも確認可能」「更衣室や入浴室を短時間でも1人で使えるようにする」などと記した。21年7月からは防災会議の委員に性的マイノリティー支援団体NPO法人「QWRC」のメンバーを入れている。同市防災課の担当者は「支援団体が委員に入ったからこそ、更に多くの当事者からの視点が明記された」と話す。
埼玉県の防災計画では、本人の了解を得ずに他者へ性自認・性的指向を暴露する「アウティング」への注意を促す。避難所の運営にあたり、当事者から相談を受けた時のことを想定。21年の修正時に、県人権・男女共同参画課(当時は人権推進課)から意見があったという。
言及していない自治体「意見があれば…」
一方、言及していない自治体の担当者からは「導入を求める意見があれば導入する」「導入を求める声がない」などと回答があった。国の防災基本計画には性的マイノリティーへの言及はない。内閣府の担当者は「『入っていないのか』という問い合わせはあるが、『入れてほしい』という意見はない」と話す。
防災会議の委員について、当…






