約40年続く音楽番組「ミュージックステーション」でサブMC(司会)を務めるテレビ朝日のアナウンサー鈴木新彩(さらさ)さん(25)は中学や高校の頃、吹奏楽部に所属していた。自身のポッドキャスト番組で思い出を熱く語るくらい、当時の記憶を不思議とよく思い返すという。取材を機に3年ぶりに楽器ケースを開けてホルンを手にした鈴木さんが「原点」を語った。
「MC」の役目がなかったら…
小学生からピアノを習い、家でかかる曲はクラシックばかりでした。父が音楽好きで吹奏楽部だったこともあり、自然な流れで吹奏楽を始めました。
トランペットだと父と同じになるから、別の楽器を考えました。中学入学前に見に行った定期演奏会で、ホルンのソロを聴いて「これだ!」と。それから大学まで楽器は続けました。
メロディーの裏で独自の旋律を奏でるホルンの役回りが好きです。他の楽器と違う豊かな響きでそっと曲に音を添えるとか、中低音楽器だからこその高音の美しさとか。そんなところが魅力的でした。
でも、部活を続けるうちに悩んだ時期がありました。勉強についていけず、楽器も特別うまくない。リーダーシップとかもない。「自分に何の価値があるんだろう」とふさぎ込んだんです。
吹奏楽部と会社の似ているところ、Mステに臨む際の気持ちなどを語ります。
そんなとき、高校1年の定期…