
現場へ! オーガニック給食を耕す(2)
太平洋に面する千葉県南東部のいすみ市は、有機米100%の学校給食を実現して脚光を浴びた。公共調達をいかした地域づくりの好例だと各所で評される。
市内に12ある小中学校の給食のごはんを、農薬や化学合成肥料を使わずに地元で栽培された米に切り替えたのは2017年10月から。しかも有機米を作る農家がいないところから、必要な42トン分の生産を4年で実現した。注目度は今もあせない。
始まりは、25年まで市長を務めた太田洋さん(77)が、基幹産業を立て直すため環境保全型の農業に着目したことだった。ほどなく有機米の産地になることを目指すことになった。
担当になったのは今は農林課有機農業推進班長の鮫田晋(しん)さん(49)。埼玉で育ち営業の仕事をしていたが、大学生の頃からサーフィンで通うまちの公務員に転じた。

農業はまったくの専門外。コウノトリの復活と有機米のブランド化に成功した兵庫県豊岡市の例を参考にしながら、民間稲作研究所(栃木県)の故・稲葉光国さんに技術指導を頼み込んだ。
水量と土の状態を管理して雑草の成長を抑え込む農法を稲葉さんから教わったことで、協力農家による栽培が軌道に乗る。すると農家から「安心・安全なお米をまずは給食で食べてもらいたい」という声があがった。
「田んぼの生き物と一緒に作った」
そこから市は有機米100%…












