佐賀県小城市の自宅で、当時生後5カ月の長男の腕を骨折させたとして、傷害罪に問われ、無罪判決が確定した男性がいる。4月に弁護団と記者会見を開き、「私たちの失われた時間は戻らないということを忘れないでほしい」と語った。児童虐待事件での無罪判決は全国で相次いでおり、子どもの保護のあり方などさまざまな問題を投げかける。
男性は、森口流星さん(25)。2021年6月に自宅寝室で長男の右腕に何らかの暴行を加え、骨を折る約2カ月のけがを負わせた疑いで、8月に逮捕された。
傷害罪に問われたが、23年5月の一審・佐賀地裁は「犯罪の証明がない」として無罪を言い渡した。今年3月の二審・福岡高裁も一審を支持し、無罪判決は確定した。いずれも、病院での診察の際に骨折が生じた可能性を否定できないと判断した。
記者会見で、森口さんは「何…