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中京野球クラブ会長の松波舒比古(のぶひこ)さん(中央)が、部員らと握手を交わし、激励した=2024年8月1日午後3時50分、名古屋市昭和区、渡辺杏果撮影
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 第106回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)に愛知代表として出場する中京大中京(名古屋市昭和区)。阪神甲子園球場が開場して100周年を迎えた1日、選手権で全国最多78勝を誇る伝統校を、約半世紀前に甲子園の土を踏んだ卒業生が激励に訪れた。

 「まず一つ勝って。甲子園でどんどん強くなると思う。てっぺん目指して頑張って」

 現役の選手を前にこう語ったのは、野球部卒業生でつくる中京野球クラブの松波舒比古(のぶひこ)会長(72)。1970年の選抜大会に主力として出場した。現在クラブには2千人ほどの会員がいて、資金面の援助をしたり、卒業生個人で物品を寄贈したりして部員を支える。グラウンドの隅には中日ドラゴンズの高橋宏斗選手らが寄贈した小屋もある。

 この日、選手らは最終調整に入った。沖悠人選手(3年)は、春の県大会決勝でマウンドに立ったが、愛知大会のベンチ入りメンバーからは外れた。打撃投手として支える。入部の決め手は、2015年夏の全国選手権でエースの上野翔太郎さんの活躍姿をテレビ中継で見たこと。今春の県大会決勝前、ベンチ裏にいた上野さんが声をかけてきた。沖選手はびっくりした、と振り返る。卒業後は大学進学の予定で「上野さんを超える投手になりたい」と話す。甲子園にはサポートメンバーとして同行する。「絶対に日本一になれるよう、自分たちのパフォーマンスを出せるように頑張りたい」

 創部101年。愛知代表として「新世紀」の扉を開けようと飛び出し、夏8度目の頂点を目指す中京大中京を追いかけます。(渡辺杏果)

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