Smiley face
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相談員が足りず、4つの電話機が埋まる日は少ない=2026年2月13日、札幌市内、太田悠斗撮影

 電話口から、泣き声が聞こえる。

 その電話を取ったのは、「北海道いのちの電話」の相談員に登録して1年目のことだ。

 声の主は、若い女性のようだった。しゃくりあげる声で、内容が聞き取れない。「うん、うん」と相づちを打つことしかできなかった。

 相手が黙り込めば、こちらも静かに待つ。「大丈夫だよ。話し出せるまで、ずっと待ってるから」

 ゆっくりと、女性は言葉をつなぎはじめた。毎日泣いていた――。

 電話は小一時間に及んだ。泣き声が、だんだん笑い声に変わった。

 「死のうと思ってたけど、生きてく。今日電話ができて、話せて、うれしかった」。そう言い残し、電話は切れた。

 あれから10年あまりが経つ。当時は、自分が話しすぎてしまいがちだった。

 「相手が進学に悩んでいれば、『ちゃんと勉強してる?』なんて、母親としての自分が出てしまっていた」

 相談員の基本はただ聞くこと。抱えた気持ちを話してもらう場で、意見やアドバイスはしない。

 電話越しの出来事を、直接止…

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