Smiley face
写真・図版
ビリー・バンバンの菅原孝さん=2022年、外山俊樹撮影
  • 写真・図版

 兄弟デュオ「ビリー・バンバン」の兄で、ボーカルやコントラバスを担当した菅原孝(すがわら・たかし)さんが11日、肺炎で死去した。81歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻けい子さん。

 1944年、東京都生まれ。3歳下の弟・進さんとのデュオで、69年に「白いブランコ」でデビューした。72年に「さよならをするために」がヒットし、NHK紅白歌合戦に出場した。長年、麦焼酎「いいちこ」のCM曲を担当したことでも知られる。

 孝さんはテレビやラジオなどの司会でも活躍。2014年に脳出血で倒れ左半身にまひが残ったが、リハビリを重ねて音楽活動に復帰。同じ年に大腸がんの手術をした進さんとともに、22年に公開されたアニメ「ドラえもん」の映画の挿入歌「ココロありがとう」を歌った。

 進さんは所属事務所を通じて以下のコメントを発表した。

 「兄の孝と一緒に1969年のデビューから56年間、共に歩んでまいりました。誠実で優しく、思いやりがあり、真面目な兄でした。日が経つにつれて、兄の歩んできた人生を深く深く感じています。ファン・関係者の皆様には、今までビリー・バンバンを応援して頂き、心より御礼申し上げます。本当に偉大な兄でした。兄貴、ありがとう」

「さよならをするために」作曲の坂田さん 「柔和なお人柄だった」

 ビリー・バンバンが紅白歌合戦に初出場する契機となった「さよならをするために」を作曲した坂田晃一さんは、「いろんな人に寄り添える菅原孝さんのあの柔和なお人柄あってこそ、多くの人々に受け入れられる曲になったのだと思う」としのんだ。

 この曲は、テレビドラマ「3丁目4番地」の主題歌として作曲を依頼された。「コメディータッチなところもペーソスもあるホームドラマ。そんな作品の世界観に合うように、と思って書いてみた。イントロは弦楽器で、当時はやっていたポール・モーリアのオーケストラの雰囲気にした。旋律も時に器楽的な動きをするので、一筋縄ではいかない。主にフォークを歌っていた2人には、こういうのは慣れないんじゃないかと少し心配していたのですが、弟の進さんが積極的にリードするなか、孝さんがそれを包み込むように柔らかく歌ってくれたのが印象的でした」と語る。

 孝さんについては、「その後お会いすることはなかったのですが、本当に良い方だったので、強く印象に残っていました」と振り返る。「僕が大学で教えていた時、教え子たちが古希のお祝いに、サプライズで2人のビデオレターを撮ってきてくれたことがあり、とても懐かしくてうれしかった。ビリー・バンバンというユニットが成立し、世の中に広く受け入れられたのは、最終的には孝さんの人間性も大きかったのだろうと思います」

Share.