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セヤミツラボのメンバー。ほとんどが副業で、休日に農作業や養蜂に携わる=2025年11月3日、横浜市瀬谷区中屋敷3丁目、足立朋子撮影

 2027年に横浜市で開かれる国際園芸博覧会に向け、地元の瀬谷の人々によるユニークな準備が進んでいる。若者たちの発案によるとっておきの「お土産」づくりで、地元愛がぎゅっと詰まった出来栄えとなっている。

 「世界中から訪れる人にこの地を楽しんでもらい、家に帰った後も思い出してもらえる『仕掛け』ができないか」。

 4年前、当時大学生だったの山口正斗さん(27)は、園芸博に「1千万人が来場する」と聞き、地域活動をしている仲間と盛り上がった。

瀬谷の「テロワール」

 横浜市内でありながら、緑が豊かで農業が盛んな瀬谷なら、ハチミツが採取できるのではないか。もしできたら、これほどふさわしいお土産はない――。

 メンバーの提案で素人から養蜂にチャレンジすることを決めた。一般社団法人「セヤミツラボ」を立ち上げ、専門家の指導を受けて22年春、1箱約2万匹の群れで開始。クラウドファンディングで資金を得ながら、秋に約15キロのハチミツ採取に成功した。

 地元で福祉施設を運営し、耕作放棄地を農地に戻す活動をしていた安田智考(としのり)さん(47)ともつながり、2年目からは開墾した約2600平方メートルの畑の一角で養蜂を開始。畑に植えたハーブ類のほか、春はヤマザクラや菜の花、夏はかんきつ類やクリと、四季折々の瀬谷の自然の中をハチが飛び回って、採取量は順調に増加。4年目の今年は約10群を飼い、これまでに百花蜜約220キロを採取するまでになった。

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セヤミツラボのハチミツ。採取時期によって色も香りも粘度も違う=2025年11月3日、横浜市瀬谷区中屋敷3丁目、足立朋子撮影

 養蜂を中心で担う鈴木悠太さん(28)によると、ハチミツの味わいにはその時々に咲く街の植物相が詰まり、ワインで言われる「テロワール」(その土地らしさ)が色濃く出るのが魅力だ。

 また、福祉施設の利用者と農作業や瓶詰め作業をしたり、地元の小学生や高校生らと蜜源になる花を植える活動をしたりと、テロワールを豊かにする共通の目的に向かい、多くの人が関われることもだいご味という。

気に入っていたものは

 「ハチはハチミツをつくるのもすごいが、人を結びつける力も本当にすごい」

 ラボ代表の山口さんは、「瀬谷は買い物に行く場所も働く場所もないけど、気に入っている人が多く、僕もその一人。それが何かうまく言えなかったけど、養蜂を通して、畑の上に広い空が広がるこの風景と、それを大切にする人々だとわかった」と話す。

 園芸博開幕後は、巣箱を置く畑が隣接する会場に、チケットのいらないハチたちが遠征して、ハチミツに変化が起きることも楽しみだ。

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