
インフレ(物価上昇)は食料品だけではない。いま、スマートフォンやパソコンの値段がどんどん上がっている。AI(人工知能)の発展に伴い、内蔵する半導体メモリーが不足し、仕入れ値が高騰したためだ。幅広い商品に波及する可能性があり、世界的なAIブームは思わぬ副作用を生み出している。
部品調達の異変に気づいたのは、残暑が少し和らいだ2025年9月下旬のことだった。外谷一磨さんは、富士通を源流とするスマホメーカーFCNTで事業戦略責任者を務めている。
社内の調達チームから「メモリーの供給が逼迫(ひっぱく)し、仕入れ値が上がりそうだ」と報告を受けた。具体的な上昇幅は分からず、多少利益を削れば乗り切れると思っていた。
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