
静岡県掛川市教育委員会は2026年度から市立の21小学校のすべてで1~3年生の通知表を廃止すると決めた。教員の事務作業などの負担を軽減し、「子どもや保護者にもっと向き合う時間を確保」(佐藤嘉晃教育長)して直接的なコミュニケーションを深める。
22日に開いた校長会で廃止方針を報告し、異論は出なかったという。27年度には通知表の廃止を4年生にまで広げる。
通知表の廃止にあわせて、教職員と保護者との面談を、児童も同席する三者面談に切り替える。授業で使う学習支援アプリのデータで「カルテ」をつくり、到達度などを具体的に伝える。
学習意欲を高められるよう、よかった点を褒めるなど、より丁寧な指導を目指す。受験が必要になることもある中学への進学を考慮し、5、6年生の通知表は廃止しないという。
市教委学校教育課の小関昌典課長は記者会見で「通知表をやめるのが目的ではない。子どもたちが課題を明確に、次の目標を具体的に自覚できるよう指導し、評価を充実させる。ここが大変重要だ」と説明した。
通知表の廃止は、小中学校の教育課程を考える市教委の特別部会「教育課程検討会」で5月から検討してきた。児童やその保護者と、いっそう丁寧に向き合えるよう、通知表を廃止することにしたという。
検討会の委員長を務めた市立倉真(くらみ)小学校の板倉亨校長は「多様な成長を重視する教育への転換となる。職員が通知表をつくる時間が減るだけではなく、(児童の)評価を公平で効率的に『見える化』できるのではないか」と話した。
市教委によると、通知表の廃止は県内では始めてではないかという。
県外では、岐阜県美濃市教委が25年度から市内全域の小学校で1年生の通知表を廃止。来年度からは2年生までの通知表を廃止する予定だ。




