
連載「患者を生きる」20周年再訪編
歌手の伍代夏子さん(64)は、2019年ごろ、自分の声の異変に気がついた。
普段のしゃべる声が、変なタイミングで裏返ったり、かすれたりする。その頻度は徐々に増えて、歌手として命綱の、歌声にも及んでいった。
「自慢ののど」だったのに、なぜ。
病院をあちこち回り、原因を探し求めた。診断は難しいようで、心因性など様々な原因を指摘された。大学病院やクリニックにも通った結果、最終的に、「局所性ジストニア」の可能性が一番高そうだとわかった。
ジストニアは、筋肉が異常に緊張して、自分の意思と関係のない動きをする病気だ。その症状がのどに表れていると考えられた。今まで繰り返していた動きができなくなる。ミュージシャンの発症も多い。
「こんな声、聞かせちゃいけない」。声の状態の悪化とともに、気持ちも追い詰められた。「引退」という言葉も頭に浮かんだ。
2006年にスタートした連載「患者を生きる」が、20周年を迎えました。過去にご紹介した方々の「その後」をたどります。
40周年目前に歌手活動を休止
21年3月、病気と、歌手活…







