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朝日歌壇の4選者。左から永田和宏さん、佐佐木幸綱さん、川野里子さん、高野公彦さん=2025年3月7日午後0時7分、東京都中央区、杜宇萱撮影
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 10月19日付朝日歌壇の入選歌40首をお届けします。選者は永田和宏さん、川野里子さん、佐佐木幸綱さん、高野公彦さんです。☆は共選作です。

永田和宏選

 かけてきた人の名の出るスマホには昭和の電話のときめきがない(観音寺市)篠原 俊則

 母に姉に似てきた人ら集まりて父に似てきた人を見送る(京都市)八重樫妙子

 どの車もフロントガラスいっぱいに乗せたる秋の一面の雲(藤沢市)新井 敦子

 三歳が父と繫(つな)ぐの嫌がって兄とは繫ぐ手祭りの雑踏(朝霞市)小峰 拓朗

 下山して麓の温泉(ゆ)より見上げ見る御鉢巡りし由布岳山頂(竹田市)佐藤 政俊

 ガザ報道慣れてはならじ今まさに殺されいるは昨日と別の子(札幌市)姉崎 雅子

☆空爆のガザで子供が画面に叫ぶ「私は景色ではないわ」(高松市)島田 章平

 ハリガネムシは宿主を水辺に向かわせるしらずに戦争はじまるように(新潟市)太田千鶴子

 夕暮れにひとを思へば暮れ難し行きつ戻りつ飛ぶ銀(ぎん)蜻蜓(やんま)(甲賀市)幅尾 茂隆

 噓つかず人の邪心に染まらぬか世界で初のAI閣僚(石川県)瀧上 裕幸

 【評】篠原さん、誰からの電話かと、受話器を取る一瞬の期待と不安。昭和懐かし。八重樫さん、姉妹が集まって兄か弟を送るのだろうか。互いに似てきて一層哀(かな)しみが募る。十首目、アルバニアではAIが汚職対策閣僚に。この動きは加速するのか。

川野里子選

 十七歳の闇はいかほど逝きし…

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