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 人工知能やサイバーといった経済安全保障上の重要情報にアクセスする人の身辺を国が調査する「セキュリティークリアランス(適性評価)制度」。国はなぜ法整備をめざすのか、課題はないのか。専門家の方々と考えます。第1回は情報法に詳しい中央大の宮下紘教授。宮下教授はセキュリティークリアランスの導入が「秘密の赤字」解消につながると評価しつつ、国会が権限を持ち運用状況を監視していくことが大切だと指摘します。

  • セキュリティークリアランス法案、衆院本会議で可決 なお残る懸念
  • 【そもそも解説】セキュリティークリアランスなぜ導入?調査の対象は

 ――経済安全保障に関する情報を保全するための法律は、なぜ必要なのでしょうか。

 今回の法案は、2013年に成立した特定秘密保護法の産業版と言えます。特定秘密保護法のもとで、防衛・外交・スパイ防止・テロ防止の4分野については重要な情報を「金庫」に入れて保全する仕組みが整いました。これによって同盟国や同志国から信頼され、機微に触れる情報のやりとりがしやすくなりました。

 さらに欧米では、宇宙や半導体、サイバーといった経済安保分野の情報を保全する制度が整ってきたため、これにも対応する必要が出てきたという流れです。

 ――政府は今回の法整備について、「これまで外されていたかもしれない先端技術に関わる国際共同開発や研究への参加も可能になる」とメリットを強調しています。

 日本から他国へ重要情報が提…

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