
ハウマッチ アメリカの暮らし(4)保育
「フルタイム 週5日 月3415ドル(約54万円)」――。
求人広告ではない。米ニューヨーク(NY)市中心部で、記者が次男(1)の保育施設を探したときに見た料金表だ。
さまざまなものやサービスが高いと感じられるようになったアメリカ。中でも今、アメリカ国民の不満の声が高まっているのが保育料の高騰だ。
10月中旬、NY市庁舎前では保育サービスへの支援の拡充を求める集会が開かれた。子連れで参加した参加者らは「保育に年間3万6千ドル支払っています」などと書かれたプラカードを手に、「我が子の未来への投資や家族の時間のために使えたはずなのに」などと口々に不満を述べた。

全国平均「年200万円超」
NY市の報告書によると、市内にある0~2歳児向けの保育施設では、2024年の保育料が平均で年2万6千ドル。19年から43%増え、同時期の市内のインフレ率(20%)や平均時給の伸び(13%)を上回った。
保育問題に関する調査や提言を行う団体「チャイルド・ケア・アウェア・オブ・アメリカ」(CCAoA)によると、47州の料金データをもとに算出したアメリカの年間平均の保育料は25年、1万3184ドル(約208万円)で、21年から23%上がった。

CCAoAは、アメリカの夫婦の合計年収(中央値)の1割に及ぶ額だと指摘する。39州では、子ども2人分の保育料で住宅ローンの支払額を超えるという。
日本総務省の小売物価統計調査をもとに算出した、都道府県庁所在市と人口15万以上の市における2歳児向け保育料の中央値は、25年現在で約32万円。日本とアメリカでは天と地の差がある。
公的支援の乏しい米国で保育料の高騰が問題になり、中間選挙でも一部の議員が支援拡充を訴えています。米国に比べ保育料の負担が抑えられている日本ですが、保育士ら担い手の待遇改善など、共通する課題を抱えています。
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