
がん患者や家族、支援者が共に歩き、寄付を集めてがん研究に生かす米国発の催し「リレー・フォー・ライフ」(RFL)が日本で始まって20年。コロナ禍で縮小した時期もあったが、今年は過去最多の計52カ所で開かれる。当事者や支援者が交流し、励まし合う場として各地で定着している。
「聖地」つくば、開催に奔走した患者たち
「ここ、つくばは日本でリレー・フォー・ライフが始まった『聖地』です」。10月3日、茨城県つくば市での開会宣言で、実行委員長の松岡一成(いっせい)さん(36)はそう語った。
RFLは1985年、米国で始まり、24時間歩く催しとして普及した。日本では2006年、つくば市で日中のみの開催が実現し、各地から約千人が集ったのを機に広がった。
中心となったのは横浜市の故三浦秀昭さん(享年57)。03年に進行した肺がんが分かり、治療後に再発、うつ状態に苦しみ、会社も辞した。米国のRFLを知り、「患者がつながりあって声をあげ、治療法や社会の理解を進めよう」と仲間を募って準備に奔走した。
だが茨城での開催は19年を最後に途絶えていた。松岡さんは15年に急性骨髄性白血病を発症し、抗がん剤や骨髄移植を受けた。実行委を立ち上げ、昨年「復活」にこぎ着けた。
「がんと闘った自分をほめる機会はふだんの生活ではなかなかない。RFLは『よくがんばったな』と自分をほめてあげる場であってほしい」
コースを歩く、会場ではさまざまな企画
RFLは会場に設けた1周で…


