
(22日、第98回選抜高校野球大会 大垣日大2―1近江)
右へ、右へ――。それは甲子園に出場した父の得意な流し打ちだった。
近江の小森光選手(3年)。父の康平さん(43)は高校時代、PL学園(大阪)でプレー。2000年夏の全国選手権大会に代打で出場し、ヒット1本を放った。
小森選手は康平さんと同じ右打ち。福岡県の実家の近くで、中学3年まで毎日のように康平さんと練習した。康平さんは右方向を意識したバッティングを直伝した。
実家には、康平さんが甲子園に出場したときの写真がある。「お父さんと同じ場所でプレーしたい」。目標になった。
父と同じように関西で高校野球に励みたいと、近江に進学。昨秋からレギュラーをつかみ、寮では寮長を務める。寮の管理人・窪田温(たずね)さん(77)は「真面目で明るくて、責任感もある」と話す。
この日も、父直伝の右方向へのバッティングを徹底し、三回には高めの直球を引きつけて、右前に落とした。二塁手の守備では堅守を発揮した。
アルプス席で見守った康平さんは「ヒット1本で並ばれましたね」とほほえんだ。父と同じ舞台に立った小森選手は、敗れた悔しさはあるが、充実した表情で言った。「思ってた以上に夢舞台がすごく良かった。絶対に夏に帰ってきます」














