
昨年末、オペラ『歌え!比羅夫丸』(オペラシアターこんにゃく座委嘱)の作曲を終えた時点で、燃え尽きてしばらく次の仕事が手につかなくなるのではと心配していた。しかし、意外にも余熱のようなものが私の体内に持続していたらしい。
年の瀬もいよいよ押し迫った頃、合唱曲の小品を一つ書き上げた。ある詩人の言葉が、風のように私の耳の奥に吹き込んできたのだ。昭和10年代を駆け抜けた詩人、立原(たちはら)道造(1914~1939年)の言葉である。
立原は、24歳8カ月の短い生涯の中で、数々の美しい詩を残した。現在に至るまで、実に多くの作曲家が立原の詩に曲を付けている。私も例に漏れず、いくつかの曲を書いている。
私の場合、特に若い頃、立原…









