
文部科学省によると、不登校の中学生の数は毎年、最多を更新し続けています。学校に行きづらいと感じる子どもたちにとって必要な選択肢や課題は何か。不登校の事情に詳しい神戸女子大学の伊藤美奈子教授(学校臨床心理学)に聞きました。
全国の不登校の中学生は21万人を超えます。いま、子どもたちが学びやつながりを見つけられる場が広がっています。公立の学びの多様化学校と、民間のフリースクール。それらの現場から新たな学びの姿を見つめます。連載の3回目(全3回)です。
- 【連載1本目】人前で話せなかった私、学びの多様化学校へ
- 【連載2本目】中3の秋「心が熱くなった」フリースクールでの学び
「学校に行くこと全てではない」
中学生は、いわゆる思春期という難しい時期です。多くの中学校で授業は教科担任制になり、定期テストが始まります。部活動での人間関係なども重なり、小学生より不登校になりやすい傾向があると思います。
不登校をめぐっては、多様な学びの確保を目的とした教育機会確保法が2016年に議員立法で成立しました。
「学校に行くことが全てではない」という考え方を国が示したことに意義はありますが、社会全体での認知はまだ不十分です。
2020年の新型コロナの感染拡大以降、不登校の数が急増しました。学校行事がなくなったり、会話をすることが制限されたりして、子どもの楽しみが減ってしまった。こうしたことも影響しているのではないでしょうか。
私は教員だったので、子どもたちは学校での人間関係からいろいろなことを学ぶことができると思っています。ただ、「いじめられてしんどい」「学校に行くのが苦しい」という子どもが、「学校以外の道もある」と考えることは大事です。
フリースクールと学びの多様化学校、違いは
不登校の子どもの受け皿であ…
