
名古屋出入国在留管理局(入管)の収容施設でウィシュマ・サンダマリさんが死亡したニュースをきっかけに、映画監督の卵が入管の問題と向き合い、劇映画を手がけた。大学院の修了制作としては異例の劇場公開も実現。外国人政策の厳格化が検討されている日本社会に対して、作品は苦境に立つ当事者の立場を想像することを促している。
監督は坂本憲翔さん(27)。東京芸大大学院映像研究科の修了制作として、2024年に「イマジナリーライン」というタイトルで完成させた。イマジナリーラインは、向かい合う人物同士を結ぶ仮想的な線を表す映像制作の専門用語。一部の人に在留資格のない社会における、人々の間にある残酷な線引き、と捉えることもできるとして決まった。
映画は、ナイジェリアから不法入国した母親から生まれたため、日本で生まれ育ちながら在留資格を持たないモハメド夢と、その親友の山本文子の物語。夢がある日、許可なく居住地から他県に移動したため警察官に連行され、入管施設に収容される。勝ち気な性格の夢は施設で疲弊し、少しずつ日本で生きることに絶望していく。文子は、夢が施設から出られない理不尽さに怒りを覚えていく。
ユーロスペース支配人「今までにない修了制作」
坂本さんは21年、スリラン…








