
沖縄季評 作家・崎山多美さん
沖縄県は9月、2期8年続いた玉城デニー氏(67)に代わり、古謝玄太氏(43)が新知事となった。「復帰」後に生まれた世代で初の、県政史上最年少知事の誕生である。
名護市辺野古への新基地建設に反対の立場だった玉城氏に対し、政府与党の支持を受けた古謝氏は基地建設を容認し、県民の「所得倍増」を訴えての当選だった。特に若者の支持は高く、新知事は「146万人県民の代表として」「県民とともに前進」する、と就任式で語った。
その新知事誕生のわずか3日後、那覇市若狭のホテルの一室で、39歳の女性の遺体が発見された。その日の夜遅く、普天間飛行場所属の海兵隊員が沖縄市内で見つかり、強盗殺人容疑で緊急逮捕された。
沖縄の女性たちの行動は早かった。翌10月4日、女性団体による抗議の緊急集会が那覇市、沖縄市、うるま市で開催された。それほど素早く行動せざるをえなかった背景には、沖縄の歴史がある。米兵による女性への性暴力や殺人事件は終戦直後から繰り返し発生し、沖縄で生活する女性たちの不安の元凶であり続けてきたからである。
「復帰」前の1955年9月…
