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レッツ・スタディー!経済編㊱ リーダー(経営者)の交代

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経済編36回「リーダー(経営者)の交代」

 三田紀房さん作の投資漫画「インベスターZ」に登場するキャラクターたちと、NMB48の安部若菜さん(24)、松岡さくらさん(22)、吉見純音さん(17)が一緒に経済を学ぶ連載。今回のテーマは「リーダー(経営者)の交代」です。(構成・阪本輝昭)

3代目キャプテンを選ぶ投票が10月9日に…悩む3人

 安部若菜「うーん、悩むなあ……」

 松岡さくら「難しいですよねぇ……」

 吉見純音「私も考え中です……」

 神代圭介(「道塾学園」投資部主将)「皆で集まって、何の話?」

 松岡「NMB48の次期キャプテンを選ぶ投票が10月9日にあるんですよ」

 財前孝史(投資部員)「へえ!」

 安部「7年にわたってキャプテン(2代目)を務めた小嶋花梨さんがNMB48からの卒業を発表したんです。6人が後任キャプテンに立候補したんですが、それぞれにいいところがあって決め切れなくて……」

 神代「それで皆、迷っているんですね」

【安部若菜さん】キャプテンは現場の責任者 明るい風を期待

 あべ・わかな 2001年、大阪府生まれ。18年、NMB48に加入。愛称わかぽん。小説家。小説「描いた未来に君はいない」を「小説 野性時代」で連載中。

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安部若菜さん ©NMB48

 安部「皆はさぁ、何を基準に選ぶ? 私は明るい風を吹かせてくれる人にしたいな。NMB48のキャプテンは、社長というより現場責任者。とにかく現場の皆が前向きになれる空気の持ち主がいいな」

 松岡「私は、リーダーシップのある人。NMB48が進むべき方向性を示し、皆が一致団結できるようにする人を選びたいですね。今は、皆が何となくバラバラの方角を見ている。心を一つにしてめざしていけるような明確な目標を打ち出して、NMB48の強みを引き出せる人。そのためには厳しさも実績も持ち合わせた人がいいと思います」

 吉見「私は、メンバーが活動しやすい環境づくりと、新しい手法をNMB48に持ち込んでくれそうな人です」

 松岡「それもいいね。例えば?」

【吉見純音さん】まじめに努力する人に光が当たる仕組みを

 よしみ・あやね 2007年、兵庫県生まれ。22年、NMB48加入。愛称よしみん。合唱、ピアノ、田植え、釣り、料理…と趣味・特技多数。

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吉見純音さん(右)と第2代キャプテンの小嶋花梨さん ©NMB48

 吉見「一般企業でもそうだと思いますが、人材を単一の指標ではなく様々な観点から総合的に評価し、ポジションや立場に関わらず、真面目にこつこつ頑張るメンバーに光が当たるような仕組みをつくるとか」

 安部「大事だよ。NMB48の一員であることに自信を持てるようにするってことだよね。『自信』の有無って、アイドルとしての魅力やオーラを左右すると思うから」

 神代「『インベスターZ』でも、ゼンさん(道塾学園のベテラン職員)が若い先生に助言していたなあ。人をひきつけるには、何よりも『自信を持つこと』だと」

 安部「一人ひとりが自信を持てるようになれば、グループ全体としての魅力も総力も必然的に上がる。道理だよね」

 宮宇地俊岳・追手門学院大教授「おっ、キャプテンが交代するんですね。企業においても、リーダー(経営者)の交代は、従来の組織文化や事業の方向性を改めて考え直す好機になります。皆さんの議論、とても大切だと思いますよ」

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キャプテンに立候補した6人。左から三鴨くるみさん、西田帆花さん、中川朋香さん、西島梨央さん、塩月希依音さん、池田典愛さん ©NMB48

 安部「初代キャプテン山本彩(さやか)さん(2018年にNMB48を卒業)の時代は創業と発展の第1期でした。2代目の小嶋キャプテン時代は継承と安定の第2期。企業の成長サイクルでいえば、ここからの第3期がまさに正念場、踏ん張りどころだと思うんです」

 宮宇地「企業でも『3代目』経営者の資質は非常に重要だといわれますね」

 財前「それはなぜですか?」

 宮宇地「経営者も3代目となると、初代や2代目と比べて、創業や事業継承の苦労を実体験していなかったり、社会が変化してビジネスモデルが成り立たなくなったりしているケースがままあるからです」

 安部「社会の変化、激しいもんなあ」

 宮宇地「3代目経営者は、自分では経験していないことを周りから教わる姿勢と、時代の変化に応じて事業を再構築していく柔軟さが必要ということになります。うまくすればイノベーションを起こし、事業を再び成長軌道に乗せられることもあります」

【松岡さくらさん】「3代目」ってすごく大事 日本史をひもといてみると

 まつおか・さくら 2003年、大阪府生まれ。21年、NMB48に加入。愛称さくら、さくぱん。日本史好き。各地の史跡や旧跡をめぐりながら解説を加える動画をTikTokに投稿中。

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松岡さくらさん(左)と第2代キャプテンの小嶋花梨さん ©NMB48

 松岡「なるほどぉ」

 安部「何がなるほどなの?」

 松岡「江戸幕府ですよ。私は徳川将軍15代の中では8代吉宗が推しですが、徳川260年の長期政権を可能にしたキーパーソンは3代目の家光だと思っていて」

 吉見「武家諸法度を改定して大名の参勤交代を制度化し、『鎖国』体制を強化させた将軍……でしたっけ。全国の大名に厳しい態度で臨み、幕府の支配体制を固めた人、というイメージです」

 松岡「ちょっとよしみん! 何で私に言わせてくれないの!」

 吉見「ちょうど歴史のテストで勉強した範囲だったので……」

 松岡「3代目って組織が再成長するか衰退するかのカギを握るというじゃないですか。家光もそこを意識していたのかなって」

 神代「世の中が太平に慣れ、将軍家の威光も次第に緩んできて危機感を抱いたという面もあるのかも知れない」

 松岡「でも結局、締め付けるやり方は時代を追うごとに社会の変化についていけなくなり、長期的には幕府は行き詰まることになりました。イノベーションは大事だけど、同時に……」

 吉見「人を大切にする部分がないといけない。そうですよね?」

 松岡「う、うん」

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NMB48の「天使のユートピア」公演=2024年5月 ©NMB48

 安部「でも、3代目キャプテンにはあまり気負ってほしくないな。グループの発展も大事だけど、ファンの方々の笑顔も同じように大切。キャプテンには、まずは笑顔でいてほしい。立場が人をつくる面もあるし、誰がなってもうまくやれると思うよ」

 松岡「それはそうと、わかぽんさん」

 安部「?」

 松岡「せっかくならキャプテンに立候補したらよかったのに……」

 安部「わ、私は……老中タイプだからさ。若殿を後ろから支えたいなって」

 吉見「老中って何ですか?」

 安部「よしみん、そこはテスト範囲じゃなかったの?」

  • 【前編】NMB48の未来任せて 新キャプテンめざす私の決意と戦略
  • 【後編】NMB48の未来任せて 新キャプテンめざす私の決意と戦略

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【解説】経営者の交代が成功するための「三つのカギ」 宮宇地俊岳・追大教授

 追手門学院大学の宮宇地俊岳教授が各回のテーマとなる経済用語を解説します。

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追手門学院大・宮宇地俊岳教授

 企業における経営者交代は、①計画的な内部昇格や外部からの人材招聘(しょうへい)②業績問題や健康状態などによる現職経営者の急な退任③合併・買収後に新会社の経営者を決定――の場合に起こります。経営者の交代は経営方針や人材配置の変更を伴う場合もあり、企業に混乱が生じやすいタイミングでもあります。

 それゆえ、急な交代よりは、長期の時間軸に基づいた戦略的なバトンタッチの方が成功しやすいとされます。早くから次世代を担う経営人材を発掘・育成せねばなりません。

 経営者に必要な資質は、まず経営理念を理解し、体現していること。

 それに基づいて事業の将来を見通して構想する力、実際に事業を構築する力です。理念から大きくかけ離れた事業や手法に手を出せば、企業の存在意義や使命が問われる事態になったり、企業ブランドを毀損(きそん)したりすることもありえます。

 二つ目に、信頼を得ること。企業活動には多くの人の協力が必要です。

 ビジョンを実際に実行へ移す…

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